大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)45 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大橋茹、同斎藤寿の上告趣意について。

しかし、被告人が任意に供述をする場合には裁判長は、何時でも必要とする事項

につき被告人の供述を求めることができることは、刑訴三一一条二項の明定すると

ころである。されば、証拠調前に裁判所が被告人に質問することは、裁判所がその

裁量に基き必要であると思料して質問し、被告人がこれに対し任意に供述をした以

上違法であるといえないことは、当法廷の判例とするところであり(昭和二五年(

あ)一一六六号同年一一月三〇日当法廷決定判例集四巻一一号二四三八頁以下)、

また、刑訴二九一条による手続が終つた後証拠調に入る前に裁判官が被告人に対し

公訴事実について質問しても違法でないことは当裁判所大法廷の判例である。(昭

和二五年(あ)三五号同年一二月二〇日大法廷判決判例集同巻一三号二八七〇頁以

下)従つて、所論東京高等裁判所の判例は右当裁判所の判例により変更されたもの

である。そして、原判決の判示は、前記当裁判所の判例に合致するものであるから、

所論は、終局理由がないこと明らかであるといわなければならない。

よつて同四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年五月一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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